キャリアコンサルタント
きゃりあこんさるたんと
働き方や進路に悩む人と面談し、これまでの経験・得意なこと・希望を整理して、就職、転職、学び直しなどを自分で選べるよう支援する。企業や学校、公的機関で働く。

はじめに
将来の仕事や今の働き方に迷ったとき、話を聞きながら一緒に考えてくれる専門家です。「どんな仕事が向いているか」を勝手に決めるのではなく、その人が大切にしたいことや、これまでにできたことを整理します。学校、会社、仕事を探すための窓口などで、次の一歩を考えるお手伝いをします。
2050年の見通し
2050年の収入が、この職業の今の収入と比べてどう変わりそうかを示します。物価の上昇を差し引いた実質の変化です。
- 収入
- 面談の価値が高まる可能性はあるが、求人マッチングの低価格化、相談機関の予算、有資格者の供給が実質報酬を制約する。対話を専門にする人と定型業務の差が広がりうる。
- 需要
- 技術導入に伴う職務再編と学び直し支援は相談需要を押し上げる可能性がある。ただし企業内の兼務化や自動化で専任の求人が減る場合もある。
- 人による差
- 人による差が広がる
今のキャリアコンサルタントの仕事
- キャリア相談の個別面談相談者の経験、働く条件、価値観を質問し、本人が進路の選択肢を整理できるよう助ける。
- 職務経験の棚卸し支援過去の仕事や学習を振り返り、応募書類で説明できる技能と経験を言葉にする。
- 求人・訓練情報の案内希望する業界の求人条件や職業訓練・学び直しの制度を調べ、本人と比較する。
- 面接・応募書類の相談履歴書・職務経歴書の内容を確かめ、経験を誇張せずに伝える練習をする。
- 企業や学校での進路支援社員のキャリア面談や学生向けの進路相談を行い、必要に応じて担当部署へつなぐ。
2050年、仕事はどう分担される?
業務ごとに、2050年にだれが主に担いそうかを3つに分けました。職業そのものが「なくなる確率」ではありません。
AI・ロボットが中心
- 求人条件と技能の照合 確からしさ:高 経験と求人要件を比較し候補を探す作業は自動化しやすいが、希望と現実の優先順位は人が決める。
AIと協働
- 応募書類の下書きと修正 確からしさ:高 文章作成は機械が補助できるが、実績の正確さや本人らしい表現を確かめる必要がある。
- 学び直しの候補と費用の比較 確からしさ:中 訓練の時間・費用・通学条件の一覧は機械が作れても、受講の負担と本人の希望を考える必要がある。
人が中心
- 仕事への不安や価値観の面談 確からしさ:高 家庭事情や働くことへの思いは数値にしづらく、信頼と守秘を守る対話が重要になる。
- 相談者が選んだ進路の伴走 確からしさ:中 職場体験後の気づきや目標の変化を聞いて、相談者自身の判断を尊重する。
2050年の一日
2050年、キャリアコンサルタントの一日(架空)
三十代の陸は、町の就労支援センターで一人の相談者を迎えた。長く製造の現場で働いていたが、工場に新しい設備が入り、自分に何ができるのか分からなくなったという。画面には「別の職種への転職に適性あり」と表示されていた。陸は診断結果を勧める前に、これまでの仕事で好きだった時間を尋ねた。相談者は、初めて働く後輩に機械の使い方を教えるときだと答えた。
午前の面談では、現場の安全手順を説明した経験や、新人がつまずく点を見つけた工夫を書き出した。自分では「ただ長く働いただけ」と思っていた人が、具体的な経験を話し始める。陸は事実と自信のない部分を分け、別の職業でも役立つ技能がどこにあるのか一緒に考えた。本人の仕事を評価するのは、機械の点数だけではない。
午後は短期の職業訓練を調べる。自動検索は人気のある講座を上位に並べるが、その人には家族の送迎があり、通える時間帯が限られる。陸は訓練内容だけでなく、通学日数、費用、修了後の求人を比較した。試しに工場内の教育担当者の仕事を見学する道も挙がった。相談者はすぐに転職するのではなく、まず見学を申し込むと自分で決めた。
夕方、陸は面談記録に本人の言葉を残した。自動作成された要約から、相談者が話していない「転職希望」の断定を削除する。次回までに何を確かめるかを確認して面談を終えた。正解を渡すのではなく、選べる材料を増やす。陸はその日の相談表を閉じ、別の人の進路を決めつけないよう気を引き締めた。
収入
平均の年収だけでは、その仕事の収入は分かりません。働き方や経験、地域、独立しているかどうかで大きく変わります。
今の年収
約583万円(年収・平均値)
- job tagの2025年全国年収583.3万円はキャリアコンサルタント資格者だけの平均ではない。
- 企業内人事、教育機関、就労支援機関など勤務先と職務範囲で差が大きい。
- 資格保有と安定した相談業務の受注は同義ではなく、専業・兼業によって収入は異なる。
- 独立開業者の相談料売上は必要経費を差し引く前の額で、この雇用者統計とは比較できない。
収入を動かすもの
AIで仕事が速くなっても、収入が上がるとは限りません。何が収入を押し上げ、何が押し下げるかを並べました。
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職務の再編と学び直し上がる方向
仕事の内容が変わると、次に何を学ぶか相談する人が増えます。
大人向けの詳しい説明
新技術による仕事の再設計は移行支援の需要を生むが、転職の数や速度は未確定だ。
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求人紹介と応募書類の自動化下がる方向
仕事を探したり履歴書を直したりする作業は、機械が手伝います。
大人向けの詳しい説明
低価格の自動サービスとの競争で定型相談の単価が下がりうる。
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相談者との信頼と守秘上がる方向
家族の事情や将来の希望を安心して話せる相手は大切です。
大人向けの詳しい説明
国家資格の名称独占・守秘義務と専門的面談の品質が差別化要因となる。
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公共事業と企業の人材予算どちらにも動きうる
学校や会社が相談員に使うお金によって、働く場所は変わります。
大人向けの詳しい説明
相談機関の委託費、人事部門の予算、企業研修市場が雇用と実質賃金を左右する。
2050年の3つのシナリオ
未来の収入はひとつの数字では言えません。条件ごとに分けて、どうなれば収入がどう動くかを考えます。
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学び直し支援が広がる
条件職務の再編に合わせ、企業と自治体が相談・職業訓練を用意する。
起きそうなこと対面面談の専門性への需要が高まるが、公共の委託単価が給与を左右する。
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診断と求人紹介が無料で自動化
条件適性検査、求人比較、応募書類の支援が誰でも使えるようになる。
起きそうなこと定型的な紹介業務は減り、複雑な意思決定への支援に仕事が移る。
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企業内でキャリア面談が定着
条件長期雇用から職務別の配置へ変わり、社員面談が定例化する。
起きそうなこと専任相談員と兼務の人事担当者が混在し、報酬に差が出る可能性がある。
働き方と暮らし
人手は足りる? 余る?
仕事の内容が変わり、学び直しや転職先を考える人が増えるなら、専門家との面談に需要が生まれる。進路の選択は求人の条件だけではなく、家庭、健康、本人の価値観を含むため、対話が役立つ場面がある。
一方で求人検索や職務経歴書の作成は自動化しやすい。公共の就労支援予算や企業の人材育成費が増えなければ、有資格者が増えても相談の単価は伸びない。需要は小幅増とし、実質賃金は横ばいを中心に見る。
働き方
企業の人事部門、大学や学校、ハローワーク等の就労支援機関、民間の相談機関などで働く。個別面談や職業情報の調査、研修・講座運営を行う。
常勤で職員として働くほか、ほかの業務と兼務したり、外部相談員として契約したりする人もいる。相談内容に守秘義務があり、個人の希望を許可なく会社の評価へ転用してはいけない。
この仕事に近づくには
進路と資格
- 高校で国語・公民・情報を学ぶ人の話を聞く力、働く制度や職業の変化を読み取る基礎を身につける。
- 受験資格に合う養成講習または実務経験を積む厚生労働大臣が認定する養成講習を修了するなど、国家試験の受験資格を満たす道を確認する。
- 国家試験合格後に名簿登録・更新するキャリアコンサルタントの名称を使うには登録が必要で、登録は5年ごとに更新する。知識・技能を継続して学ぶ。
今から伸ばしたい力
- 相談者の経験を具体的な行動や技能へ言語化する質問力
- 労働市場の求人条件・職業訓練制度の情報を調べる力
- 相談者の価値観を尊重し助言を押しつけない姿勢
- 職務経歴書や面談記録に事実を正確に残す力
- キャリアコンサルタントの倫理・守秘義務を守る力
関連する職業
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専門・ビジネス 人事 企業や組織で、採用、人員配置、研修、評価、異動など働く人に関わる制度と手続きを扱う。応募者の個人情報を守りながら、職場に必要な人材を確保し、社員が働ける環境を整える仕事だ。
2050年の収入少し下がる -
教育 職業訓練指導員 職業能力開発校などで、就職や転職を目指す人に機械加工、電気工事、情報処理などの技能を教える専門職。訓練の計画を立て、安全な実習を指導し、技能照査や就職支援まで担当する。
2050年の収入ほぼ変わらない -
公務・安全 福祉事務所のケースワーカー 自治体の福祉事務所で生活保護などの相談・申請を受け、家計、住まい、健康、就労状況を確認して制度に沿う支援を行う。家庭訪問や他機関との連携も担う公務員の仕事。
2050年の収入ほぼ変わらない
出典と前提
出典
- キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタント|職業詳細(job tag)(厚生労働省)、2026年11月2日取得 面談・進路支援の仕事内容、就業経路、2025年年収583.3万円
- キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント(厚生労働省)、2026年11月2日取得 名称独占資格、登録制度、5年ごとの更新、守秘義務の根拠
予測の前提
- 学び直しや働く条件を相談する需要は2050年も存在する。
- 求人情報の検索や応募文書の作成は自動化しても本人が決める進路の対話は残る。
- 国家資格の登録・更新制度と相談機関の予算は変わりうるため現行制度を未来に固定しない。
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