IT・デジタル

UI/UXデザイナー

ゆーあいゆーえっくすでざいなー

Webサイトやアプリ、機器の画面を使いやすく設計する仕事。利用者が迷う場面を調べ、操作の流れや情報の並び、文字・ボタンの見せ方を考え、試作品を使ってもらい改善する。

男性のUI・UXデザイナーが、スマートフォン画面を模した紙のカードを並べ替え、利用者の操作の流れを検討している。
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はじめに

スマホのアプリや機械の画面を、だれもが使いやすくする仕事です。ボタンの色や形だけでなく、何をどんな順番ですると迷わないかも考えます。実際に人に試してもらい、困ったところを見つけて直します。目が見えにくい人や初めて使う人にもやさしい仕組みをめざします。

2050年の見通し

2050年編集部の見立て

2050年の収入が、この職業の今の収入と比べてどう変わりそうかを示します。物価の上昇を差し引いた実質の変化です。

今の年収約579万円平均値・2025年の統計
2050年(物価の上昇を除いて)ほぼ変わらない幅:下がる〜少し上がる
収入
画面の下書きや定型の部品制作は自動化で単価が下がり得る一方、利用調査とアクセシビリティ対応には専門性が残る。利益が制作会社の賃金に配分されるとは限らず、実質年収は横ばいを中心に、担当業務による差が広がると見た。
需要
高齢化と行政・交通などでのデジタルサービス拡大は、使いやすさの検証を増やす。ただし画面制作の省力化が強く進む場合は、総人数が増えない可能性もある。
人による差
人による差が広がる

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今のUI/UXデザイナーの仕事

今
  • 利用者の行動とつまずきの調査利用者に操作を見せてもらったり話を聞いたりして、申込みや購入の途中で何に迷うのかを記録する。
  • 画面遷移と情報設計必要な項目を整理し、どの画面から次の画面へ進むかを図にして、手順を短くする。
  • ワイヤーフレームと操作試作配置を示す下書きと押して動かせる試作品をデザインソフトで作り、開発前に操作感を確かめる。
  • 文字・色・部品の設計ボタンや入力欄の大きさ、色の対比、エラー表示を決め、共通の画面部品として整える。
  • ユーザビリティテストと改善試作品を利用者に使ってもらい、止まった操作や見落とした表示を見つけて開発者と修正する。

2050年、仕事はどう分担される?

2050年編集部の見立て

業務ごとに、2050年にだれが主に担いそうかを3つに分けました。職業そのものが「なくなる確率」ではありません。

AI・ロボットが中心

  • 画面配置の複数案づくり 確からしさ:高 既存の画面部品と設計上の制約から案を大量に並べる作業は自動化しやすい。ただし提案が使いやすいかの確認は別に必要だ。
  • 操作記録からの離脱箇所の抽出 確からしさ:中 利用者が操作をやめた位置や入力時間を集計できても、なぜ迷ったかは生活環境や言葉の理解に左右される。

AIと協働

  • 音声・画面・触覚をつなぐ試作 確からしさ:中 AIが試作品を作っても、機器の反応や周囲の騒音、片手操作など実際の使われ方の調整が要る。

人が中心

  • 高齢者や初利用者への操作観察 確からしさ:中 画面の前でためらう理由や、困っても助けを求められない状況は、対話と観察を伴う検証が欠かせない。
  • アクセシビリティ上の採用判断 確からしさ:中 誰の利用を妨げないか、使いやすさと費用のどちらを優先するかは、当事者の声と責任ある判断が必要だ。

2050年の一日

2050年架空の一日

2050年、UI/UXデザイナーの一日(架空)

昼前、駅前の公共施設に新しい手続き端末が運び込まれた。UI/UXデザイナーの遼介、56歳は、画面を触らずに少し離れて立つ。今日の仕事は完成品を見せることではなく、初めて来た人が自力で目的の証明書を申請できるかを確かめることだ。端末には音声案内もついている。

最初の参加者は、買い物帰りの高齢の男性だった。『住所の変更』を選ぼうとして、『住所の確認』という似たボタンを何度も押しかける。AIは指の動きから迷いを検知し、文字を大きくする案を出した。しかし遼介が話を聞くと、見えなかったのではない。二つの言葉の違いが分からなかったのだ。遼介は紙のメモに、男性が口にした言い方をそのまま書き留める。

午後の試験では、片手に荷物を持つ利用者に試してもらう。画面下の『戻る』ボタンには指が届きやすいが、確認ボタンは遠い。端末は複数の配置案をすぐ表示する。それでも遼介は画面の中だけで決めない。列に並ぶ人の視線、車いすの位置、窓から差し込む光まで確認し、操作場所と高さを設備担当者に伝える。

夕方、チームは変更案を持ち寄った。画面の言葉を『今の住所を確認』『新しい住所を届ける』に分け、押し間違えても元に戻れるようにする。派手な動きは一つも増えなかったが、次の試験では参加者が説明を求めずに手続きを終えた。遼介は成功回数だけでなく、途中で不安そうな表情になった場所を記録に残した。

収入

平均の年収だけでは、その仕事の収入は分かりません。働き方や経験、地域、独立しているかどうかで大きく変わります。

今の年収

今統計

約579万円(年収・平均値)

調査
令和7年賃金構造基本統計調査(job tag掲載の年収)
調査年
2025年
対象
job tag『UX/UIデザイナー』に対応する『その他の情報処理・通信技術者(ソフトウェア開発)』等の職業分類に属する雇用労働者。UI/UX専業者のみではない。
税・賞与
税・社会保険料を引く前、賞与を含む
  • job tagの全国年収578.5万円を円へ換算した。UI/UXデザイナーだけの給与を直接集計した値ではない。
  • 画面デザインに加え調査・改善を担う人と、制作作業が中心の人では契約と報酬が異なり得る。
  • デザイン会社、事業会社の正社員、業務委託・個人事業で収入と経費の扱いが変わる。独立事業者の所得はこの雇用者統計に含めない。
  • 都市部のデジタル企業と地域の小規模案件では担当範囲や報酬が異なる。

収入を動かすもの

2050年編集部の見立て

AIで仕事が速くなっても、収入が上がるとは限りません。何が収入を押し上げ、何が押し下げるかを並べました。

  • 高齢化に伴う操作のわかりやすさ上がる方向

    年をとっても手続きしやすい画面や機械を作る人が必要になります。

    大人向けの詳しい説明

    高齢利用者に加えて言葉や身体条件の違いにも配慮するため、試作品を実際に操作してもらう工程の重要性が残る。

  • AIによる画面案と部品の自動生成下がる方向

    似た形のボタンや画面の下書きは、AIが短い時間で作るようになります。

    大人向けの詳しい説明

    量産的なUI制作の発注単価を下押しする一方、単純な納品量が賃金へ直結しなくなる。

  • 利用者調査と実装上の制約上がる方向

    本当に迷わず使えるかを人に試してもらう仕事は残ります。

    大人向けの詳しい説明

    機器の大きさ、読上げ対応、通信や現場の導線といった制約のすり合わせには、観察と試行が必要になる。

  • デザイン予算の集中どちらにも動きうる

    使いやすさにお金をかける会社と、安く作ろうとする会社では仕事が変わります。

    大人向けの詳しい説明

    サービス運営企業の内製化や案件の規模で採用人数が変わり、地域・企業間で待遇の差が開く可能性がある。

2050年の3つのシナリオ

2050年編集部の見立て

未来の収入はひとつの数字では言えません。条件ごとに分けて、どうなれば収入がどう動くかを考えます。

  1. 公共サービスで使いやすさが重視される

    条件高齢化に合わせ公共窓口や医療・交通の端末で操作試験とアクセシビリティへの投資が進む。

    起きそうなこと現場で検証できる設計者の仕事が残り、利用調査まで担う人の報酬を支える。

  2. 画面制作が安価になる

    条件定型的な画面配置や色の組合せをAIが短時間で提案し、制作会社が低価格で請け負う。

    起きそうなこと画面だけを作る仕事の単価は下がり、調査・改善を一緒に任せられる人との差が広がる。

  3. 多様な機器の設計に広がる

    条件音声・触覚・公共端末などの複数の操作手段が増え、実際の施設で試験できる予算が確保される。

    起きそうなこと机上の画像制作とは違う経験を積んだ設計者の評価が上向く可能性がある。

働き方と暮らし

2050年編集部の見立て

人手は足りる? 余る?

利用者に合わせて操作の流れを設計する仕事は、行政手続き、交通、医療、金融など幅広い分野にある。厚生労働省job tagには、画面案づくりだけでなくユーザーテストと継続的な改善が仕事内容として示されている。人口が高齢化すれば、年齢や身体条件の違いを確かめる必要性はむしろ大きくなる。

ただし、画面のひな形や画像の制作はAIで効率化しやすい。特定の画面を作るだけの人数は減る可能性がある一方、実際の利用者に試し、誤操作や取り残される人を減らす仕事は増えると考える。設計に十分な予算を付ける組織がどれほど広がるかで需要の幅は変わる。

働き方

事業会社のデザイン部門、制作会社、開発会社などに勤め、デザインソフトと実機を行き来することが多い。利用者の行動を見るため、店舗・駅・公共施設などに出向く場合もある。画面設計だけでなく調査から実装後の改善まで担当する職場もある。

デザイン案の作成は自宅でもできるが、現地での観察やユーザーテストは時間と場所を合わせる必要がある。正社員と業務委託では収入の安定性が異なる。制作の速さだけでなく、使いやすさの改善結果が評価されるようになるかが働き方を左右する。

この仕事に近づくには

今

進路と資格

  1. デザイン・情報設計を学ぶ高校卒業後、美術・デザイン・情報系の大学(通常4年)や専門学校などで、画面設計、情報の分類、心理学や人間中心設計を学べる。決まった学科や免許は必須ではない。
  2. 調査から試作までの作品を作るデザインソフトで画面を作るだけでなく、実際に人へ操作を頼み、迷った点を修正した過程を作品集(ポートフォリオ)にまとめる。
  3. 開発現場で検証を重ねる制作会社や事業会社のデザイン部門などで経験を積む。UX/UIデザイナーを名乗る国家資格はなく、成果と実務経験が重視される。

今から伸ばしたい力

  • 初めて使う人の指の動きやためらいを観察する力
  • 申込みや購入の手順を画面遷移図に置き換える力
  • 文字の読みやすさと色の対比を検証する知識
  • 試作品を作り、実際の端末で操作を確かめる力
  • 利用者の声を開発者へ伝え、設計変更に結びつける力

出典と前提

最終確認日
2026年10月30日

出典

予測の前提

  • 2050年も行政や民間のサービスには、人が操作する画面や端末が残る。
  • AIによる画面生成が普及しても、全ての利用者層の試験が自動化されるわけではない。
  • 高齢者や障害のある人が利用できる設計に、組織が一定の予算を割く。

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ラベルの意味や予測の限界は「予測の読み方」で説明しています。