IT・デジタル

Webデザイナー

うぇぶでざいなー

企業や学校、役所などのWebサイトの画面を設計する仕事。依頼者から目的を聞き、ページの配置、色、文字、画像を決めて、スマートフォンでも見やすく使いやすい形に仕上げる。

明るいオフィスで、男性のWebデザイナーが、画面に並ぶ図形や色の配置を確かめながら、ペンタブレットを使ってページのデザインを整えている。
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はじめに

インターネットのホームページの見た目と使いやすさを考える仕事です。どこに何を置くと分かりやすいか、どんな色や文字なら読みやすいかを考えて画面をつくります。お年寄りや目の見えにくい人など、いろいろな人が迷わず使えるかを確かめることも大切です。

2050年の見通し

2050年編集部の見立て

2050年の収入が、この職業の今の収入と比べてどう変わりそうかを示します。物価の上昇を差し引いた実質の変化です。

今の年収約540万円平均値・2025年の統計
2050年(物価の上昇を除いて)少し下がる幅:下がる〜少し上がる
収入
入職に必須資格がなく働き手が多いうえ、生成ツールで定型の制作が安くなれば単価への下押しが強まる。アクセシビリティの検証や改善運用を担える人は報酬を保てる余地があるが、職業全体ではやや下がる方向を中心に置いた。
需要
手続きや予約のWeb化で画面設計の仕事は続くが、定型サイトは依頼者自身が作れる場面が増える。利用テストや規格対応の需要は残るため、減少は小幅を中心にした。
人による差
人による差が広がる

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今のWebデザイナーの仕事

今
  • ワイヤーフレーム(画面の設計図)の作成サイトの目的と利用者を聞き取り、見出しやボタン、写真をどの順にどこへ置くかを線と箱で描く。
  • デザインカンプ(完成見本)の制作設計図に色、書体、写真、アイコンを当てはめ、公開時と同じ見た目の見本を作って依頼者に見せる。
  • バナー・画像素材の制作トップページの大きな画像や告知用のバナーを、画像編集ソフトで作ったり加工したりする。
  • スマートフォン対応(レスポンシブ)の調整画面の幅に合わせて並び方や文字の大きさが変わるよう、HTMLやCSSと合わせて表示を確かめる。
  • アクセシビリティの確認文字と背景の色の差、画像の代替テキスト、キーボードや読み上げソフトだけで操作できるかを点検する。

2050年、仕事はどう分担される?

2050年編集部の見立て

業務ごとに、2050年にだれが主に担いそうかを3つに分けました。職業そのものが「なくなる確率」ではありません。

AI・ロボットが中心

  • 画面レイアウト・配色案の生成 確からしさ:高 目的や色の条件を与えると多くの案を短時間で出せる道具は既に広がっており、案を一から描く時間は減ると考える。
  • デザインからHTML・CSSへの書き出し 確からしさ:中 定型的な部品の組み立ては自動化しやすい。ただし既存のサイトの仕組みや更新のしやすさに合わせる確認は残る。

AIと協働

  • 色の差や代替テキストの検査と修正 確からしさ:高 数値で測れる項目は道具が見つけられるが、画像の説明文が内容に合うか、読む順序が自然かは人が判断する。

人が中心

  • 高齢者や障害のある人による利用テスト 確からしさ:中 実際の利用者がどこで迷い、何に困るかを観察して原因を考える仕事は、画面の自動検査だけでは置き換えにくい。
  • 案の選定と依頼者への説明 確からしさ:高 多くの案の中から依頼者の目的や利用者に合うものを選び、理由を説明して合意を得る役割は人に残る。

2050年の一日

2050年架空の一日

2050年、Webデザイナーの一日(架空)

画面の左半分に、診療所の予約ページの案が十二枚並んでいる。淡い緑を基調にしたもの、大きな写真を置いたもの、ボタンを画面いっぱいに広げたもの。自宅の机でペンタブレットを握る悠真は、昨夜デザイン生成の道具に条件を入れて出しておいた案を、一枚ずつ見比べていた。依頼主は、内科と小児科のある町の小さな診療所だ。

院長からは「電話がつながらないと言われる。お年寄りにもネットで予約してほしい」と聞いている。悠真は、ボタンが大きく、日付と時間を一画面で選べる案を残した。ただ、空き枠を薄い黄緑、満員を薄い赤で分けている。色の見分けにくい人には、この二つがほとんど同じに見えるはずだ。表示を切り替える機能で確かめると、やはり区別がつかない。色に加えて「空き」「満」の文字を入れ、満員の枠には斜線を引いた。

午後は、診療所で事務を担当する七十代の女性と画面越しにつなぐ。試作版を手元のスマートフォンで操作してもらうと、自動検査では問題がなかった「次へ」の位置で指が止まった。「下に隠れていて、終わりだと思った」。画面を下へ送らないと見えない配置だった。悠真は、選んだ日時のすぐ下にボタンを移した。

夕方、修正した理由を院長あてにまとめる。案を出したのは道具でも、どれを選び、なぜ直したのかを説明するのは自分の仕事だ。悠真は来週、読み上げソフトを使う人にも試してもらう約束を取りつけて、パソコンを閉じた。

収入

平均の年収だけでは、その仕事の収入は分かりません。働き方や経験、地域、独立しているかどうかで大きく変わります。

今の年収

今統計

約540万円(年収・平均値)

調査
令和7年賃金構造基本統計調査(厚生労働省job tag掲載の加工値)
調査年
2025年
対象
job tag「Webデザイナー(Web制作会社)」に対応づけられた職業分類の雇用労働者。独立事業者の事業所得は含まない。
税・賞与
税・社会保険料控除前、賞与等を含む年収
  • job tag「Webデザイナー(Web制作会社)」の2025年全国年収539.6万円を円に換算した。対応づけられた職業分類の統計で、Webデザインの仕事だけを厳密に集計した値ではない。
  • 制作会社は社員10〜20人ほどの規模が多く、企業のWeb担当部門で働く人とは給与体系が異なる場合がある。
  • フリーランスとして案件ごとに受注する人の売上や事業所得は含まない。派遣で働く人も多く、雇用形態で収入差がある。
  • 画像素材の制作から始める若手と、サイト全体の設計や進行を任される人とでは年収に開きがある。

収入を動かすもの

2050年編集部の見立て

AIで仕事が速くなっても、収入が上がるとは限りません。何が収入を押し上げ、何が押し下げるかを並べました。

  • デザイン生成ツールとノーコード下がる方向

    機械がたくさんの画面の案をすぐに作れるようになり、絵や配置を描くだけの作業は値段が下がりやすくなります。

    大人向けの詳しい説明

    テンプレートや生成ツールで制作の手間と参入の壁が下がり、定型サイトの単価に下押し圧力がかかる。

  • アクセシビリティの制度と規格上がる方向

    だれでも使えるホームページを求める決まりや目安があり、それを分かって直せる人が必要とされます。

    大人向けの詳しい説明

    2024年4月に事業者の合理的配慮の提供が義務化され、Webサイトなどの事前の環境整備も努力義務として求められている。JIS X 8341-3や国のガイドブックに沿って検証できる人材の価値を支える。

  • 発注の単価と働き手の多さ下がる方向

    資格がなくても始められるので働きたい人が多く、仕事の取り合いで値段が下がることがあります。

    大人向けの詳しい説明

    入職に必須の資格がなく、フリーランスや仲介サイト経由の受注も多いため、価格競争が報酬を抑えやすい。

  • 公開後の改善・運用の需要どちらにも動きうる

    作って終わりではなく、使われ方を見て直し続ける仕事が増えると、長く任されることもあります。

    大人向けの詳しい説明

    継続的な改善契約は収入を安定させ得るが、分析や更新の自動化が進めば一人で担える範囲も広がる。

2050年の3つのシナリオ

2050年編集部の見立て

未来の収入はひとつの数字では言えません。条件ごとに分けて、どうなれば収入がどう動くかを考えます。

  1. 使いやすさの検証と改善が仕事の中心に

    条件アクセシビリティへの対応が発注の条件として定着し、公開後も利用状況を見て直す継続契約が増える。

    起きそうなこと利用テストや規格への対応を任せられる人の報酬は保たれ、作るだけの仕事との差が広がる。

  2. 生成ツールで定型サイトが安価に

    条件店舗や小規模な団体のサイトを、依頼者がテンプレートと生成ツールで自分で作れるようになる。

    起きそうなこと定型の制作単価が下がり、素材制作や小さな案件を担う人の実質収入は伸びにくい。

  3. デザイン・実装・分析を一人で兼ねる

    条件道具の支援で作業の分担が減り、画面設計から公開後のアクセス分析までを一人が担う形が広がる。

    起きそうなこと幅広く担える人は評価されるが、必要な人数は減り得るため、職場ごとの差が大きくなる。

働き方と暮らし

2050年編集部の見立て

人手は足りる? 余る?

企業や行政、医療機関の手続きや予約はWebへ移り続けており、画面を設計する仕事そのものが不要になるとは考えにくい。一方、店舗紹介のような定型のサイトは、テンプレートや生成ツールを使えば依頼者が自分で作れる場面が増えている。素材の制作や見本づくりを中心とする仕事は、人数が減る方向に働くと考える。

逆に、デジタル庁が導入ガイドブックを示すなど、障害のある人や高齢者を含めて使えるサイトにする取り組みは広がっている。利用者を観察して直す力や、規格に沿って検証する力を持つ人の需要は残りそうだ。全体としてはやや減る方向を中心にしつつ、役割の変わり方で幅を持たせる。

働き方

勤務先は、社員10〜20人ほどのWeb制作会社や、企業のWeb担当部門が多い。正社員のほか、派遣社員やフリーランスとして働く人もいる。週休二日が基本で、在宅勤務ができる会社も多く、依頼者との打ち合わせもオンラインで行うことが増えている。

公開日や締め切りが決まっているため、その前や表示のトラブルが起きたときは夜間や休日に作業することもあり、忙しさに波がある。一人で画面に向かう時間が長い一方、プログラマーや文章を書く人、依頼者とのやり取りも多い。ブラウザや端末、規格が変わるたびに覚え直すことがあり、学び続ける働き方になる。

この仕事に近づくには

今

進路と資格

  1. 大学や専門学校でデザインや情報を学ぶ入職に決まった学歴は不要だが、job tagでは大卒が約45%、専門学校卒が約34%と紹介されている。美術・デザイン系や情報系の学科で基礎を身につける人が多い。
  2. ウェブデザイン技能検定に挑戦する厚生労働省が指定した機関が行う国家検定で、1〜3級がある。合格するとウェブデザイン技能士を名乗れるが、仕事に就くための必須資格ではない。
  3. 作品集をつくり制作会社で経験を積む自分で作ったサイトや画面をポートフォリオにまとめて応募する。入社後は画像素材の制作などから始め、経験を積んでページ全体のデザインを任されるのが一般的だ。

今から伸ばしたい力

  • 配色・文字組み・余白などデザインの基礎
  • HTMLとCSSで画面ができる仕組みの理解
  • 色の見え方や視覚・手の障害を想像して確かめる力
  • 依頼者の話からサイトの本当の目的を聞き出す力
  • デザインを選んだ理由を言葉で説明する力

出典と前提

最終確認日
2026年10月30日

出典

予測の前提

  • 2050年も行政・医療・商業の手続きの多くがWeb画面を通じて行われる。
  • デザイン生成ツールの性能と、依頼者がそれを自分で使いこなす広がりは同じ速さでは進まない。
  • アクセシビリティに関する制度や規格は、今後も改正されながら続く。

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ラベルの意味や予測の限界は「予測の読み方」で説明しています。