クリエイティブ

イラストレーター

いらすとれーたー

広告、出版、ゲーム、Webなどで使う絵を依頼に合わせて描く仕事。目的や読者を聞き取り、構図・色・人物表現などを考え、修正や納品まで担当する。会社勤めと独立の両方の働き方がある。

自宅の作業机で、30代の女性イラストレーターが、液晶タブレットにペンで花の絵を描いている。机の上には絵筆や鉛筆などの画材が置かれている。
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はじめに

本の表紙やゲームのキャラクター、お店のポスターなど、いろいろな場所で使われる絵をつくる仕事です。自分の好きな絵を描くだけでなく、使う人が何を伝えたいのかを聞き、何度も工夫します。紙に描く人もパソコンで描く人もいて、会社で働いたり、個人で注文を受けたりします。

2050年の見通し

2050年編集部の見立て

2050年の収入が、この職業の今の収入と比べてどう変わりそうかを示します。物価の上昇を差し引いた実質の変化です。

今の年収約492万円平均値・2025年の統計
2050年(物価の上昇を除いて)少し下がる幅:大きく下がる〜上がる
収入
job tagでは広告や出版などでイラストを制作する仕事とされるが、画像生成の普及で定型素材の制作費と価格が下がる可能性がある。独自表現や継続顧客は収入を支え得るものの、制作効率の利益が制作者へ渡るとは限らないため、実質収入は少し下がる方向を中心に見る。
需要
job tagにあるラフ・制作・修正の一部は生成ツールで省力化でき、同じ発注に必要な人手が減る可能性がある。一方、制作費低下による新規案件や独自性への需要もあり得るため、2050年の総需要の幅は大きい。
人による差
人による差が広がる

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今のイラストレーターの仕事

今
  • 依頼内容の聞き取り用途、読者、予算、納期、使用範囲を確認する。
  • 資料集めとラフ案描く対象を調べ、複数の構図や配色の案を作る。
  • 絵の制作デジタル機器や画材で人物、背景、図解などを描く。
  • 確認と修正依頼主の意見を受けて表現を調整し、権利関係も確認する。
  • データ納品印刷や画面表示の仕様に合わせて仕上げる。
  • 営業と管理作品集の公開、見積もり、契約、請求などを行う。

2050年、仕事はどう分担される?

2050年編集部の見立て

業務ごとに、2050年にだれが主に担いそうかを3つに分けました。職業そのものが「なくなる確率」ではありません。

AI・ロボットが中心

  • 参考画像の探索と構図案の生成 確からしさ:中 画像生成技術はすでに構図案や資料探索を支援している。独自性や使用許諾の確認は別途必要になる。
  • 定型サイズへの展開と書き出し 確からしさ:高 形式の変換やレイアウトの反復は規則化しやすく、ソフトウェアによる自動化が進みやすい。

AIと協働

  • ラフ制作と方向性の比較 確からしさ:高 複数案を短時間で試せる一方、ブランドや作品の世界観に合う判断が残る。
  • 著作権・利用範囲の確認 確からしさ:高 素材の権利、契約上の利用範囲、類似性を確認する必要がある。機械的な検出だけで法的結論は出せない。

人が中心

  • 依頼の意図をくみ取る打ち合わせ 確からしさ:高 広告や出版では何を誰に届けるかが成果を左右するため、依頼主との合意形成が必要である。
  • 人物や世界観の独自表現 確からしさ:中 作品全体で表現をそろえ、感情や意図を調整する創作には人の監修や制作が求められる可能性がある。
  • 継続案件の品質管理と顧客対応 確からしさ:中 制作物の品質だけでなく、修正への対応力や信頼が発注を左右する。

2050年の一日

2050年架空の一日

2050年、イラストレーターの一日

午前9時。イラストレーターの紗季は、自宅の作業机で今日の依頼を開いた。地域の図書館が新しく作る子ども向け案内冊子の絵だ。担当者は「初めて来る子が安心する表紙にしたい」と書いていた。画像生成の道具はすぐに何通りもの色や構図を示したが、紗季はそれを完成品としては扱わない。まず図書館の入口の写真や、実際に案内する場所を確認する。

午前10時半。オンラインの打ち合わせで、担当者から車いすの子どもにも伝わる案内にしたいと聞いた。紗季は人物の目線を少し低くしたラフを手で描き直す。端末は似た構図の候補を並べるが、細かな表情の違いは自分で考えた。

昼過ぎ。前月に納めた広告用の絵について修正の連絡が入る。予定になかった変更なので、契約に含まれる範囲と追加費用を確認する。文章の下書きは道具に任せたが、相手を責めるように聞こえないか読み直してから送った。

午後2時。冊子の本制作に戻る。背景の模様は自動生成した案を参考にしながら、登場する子どもたちの動きと表情を自分で仕上げた。使える素材と使えない素材を分け、後で制作経緯を説明できるよう記録も残す。自動確認が文字の読みやすさを知らせたが、最後は縮小した紙面を印刷して見た。

夕方。担当者から、表紙の方向性について了承が届く。紗季は制作ファイルを整理し、納品日と次の打ち合わせを確かめる。以前より短時間で案を試せるようになった一方、依頼の意図を理解し、納得できる表現に整える時間は欠かせない。今日も一枚の絵の先にいる人を想像して仕事を終えた。

収入

平均の年収だけでは、その仕事の収入は分かりません。働き方や経験、地域、独立しているかどうかで大きく変わります。

今の年収

今統計

約492万円(年収・平均値)

調査
令和7年賃金構造基本統計調査(job tag掲載の加工値)
調査年
2025年
対象
job tag「イラストレーター」に対応づけられた賃金構造基本統計調査の一般労働者(雇用される労働者)。フリーランス全体の所得統計ではない。
税・賞与
税・社会保険料控除前。賞与等を含む雇用者の年収。
  • 全国年収492.2万円はjob tag掲載値であり、個人の典型的な手取りや中央値ではない。
  • 企業に雇用されないフリーランス、個人事業主の売上・経費控除後所得はこの年収に含まれない。独立後の収入分布はこの値から判断できない。
  • job tagでは「美術家、イラストレーター」という分類に関連する統計であり、受注する絵の種類によっても差がある。
  • 同サイトの求人賃金(月額)と年収は集計対象や定義が異なる。

収入を動かすもの

2050年編集部の見立て

AIで仕事が速くなっても、収入が上がるとは限りません。何が収入を押し上げ、何が押し下げるかを並べました。

  • 生成AIによる定型素材の代替下がる方向

    かんたんな絵を機械で作れる場面が増える。

    大人向けの詳しい説明

    同じ品質の画像を安価に作れる場合、比較的定型的な依頼は減ったり単価が下がったりする可能性がある。

  • 独自表現と顧客との信頼上がる方向

    その人にしか頼めない絵には価値がある。

    大人向けの詳しい説明

    世界観の一貫性、本人との相談、厳格な権利処理を必要とする仕事では指名や継続受注が収入を支え得る。

  • 取引条件と著作権どちらにも動きうる

    絵の使い方を契約で決めることも大事。

    大人向けの詳しい説明

    修正回数、二次利用、学習利用、権利帰属などで実際の収益が変わる。法制度や業界慣行の変化にも左右される。

  • 作品の流通と発注市場どちらにも動きうる

    絵を見せる場所が増えると競争も増える。

    大人向けの詳しい説明

    制作技術の普及で需要が広がる一方、参入障壁が低下して発注の単価や仕事の取り分が下がり得る。

  • 独立と事業費どちらにも動きうる

    受け取ったお金全部が自分の給料ではない。

    大人向けの詳しい説明

    フリーランスは売上から機材費、保険、営業費、税などを負担する。会社員の年収との比較には注意が必要。

2050年の3つのシナリオ

2050年編集部の見立て

未来の収入はひとつの数字では言えません。条件ごとに分けて、どうなれば収入がどう動くかを考えます。

  1. 独自性と信頼が評価される

    条件顧客が制作背景、権利の明確さ、固有の世界観に対して対価を払う。

    起きそうなこと継続的な依頼と専門分野が成立すれば単価を維持しやすくなるが、すべての制作者に共通するわけではない。

  2. AI活用で案件数が増える

    条件制作費用が下がり、広告や個人発注などの案件が増える。

    起きそうなこと一人で担える作業が増えても、低単価の注文が増えれば働く時間と収入は一致しない。

  3. 低価格競争が広がる

    条件一般的な画像素材や小さな修正が自動化され、価格重視の発注が増える。

    起きそうなこと定型作業の単価が下がり得る。得意分野や契約条件で結果が大きく分かれる。

働き方と暮らし

2050年編集部の見立て

人手は足りる? 余る?

イラストは広告、出版、ゲーム、案内表示など多くの用途で使われている。しかしjob tagにある現在の仕事内容のうち、ラフ案、装飾、形式変換などは画像生成技術によって代替・省力化されやすい。2050年には同じ仕事量に必要な人員が減る場面があり得る。

一方で、依頼主との相談、独自の表現、責任ある権利処理や一連の作品の品質管理を求める発注は続く可能性がある。制作費が下がることで小さな事業者からの新規発注も増え得るため、需要の減り方は予測しづらい。職業人数の2050年確定推計は確認できず、平均的な業務需要が減る方向を中心としつつ大きな幅を残す。

働き方

出版社やゲーム会社などの従業員として働く道と、フリーランスとして複数の依頼主から仕事を受ける道がある。案件によって納期、修正回数、著作権の利用範囲、報酬の決め方が異なり、受注が途切れることもある。機材やソフト、営業の費用は個人の負担になる場合がある。

2050年には画像制作の速度は上がる可能性があるが、誰もが同じだけ収入を増やせるわけではない。依頼主の目的を理解し、一貫した世界観を作り、契約を読み取る力が差になり得る。地域を越えた受注が広がる一方、世界中の制作者や機械生成物との競争が強まる可能性もある。

この仕事に近づくには

今

進路と資格

  1. 学校で学ぶ美術、国語、情報、社会などを学び、ものをよく見る習慣をつける。
  2. 作品を作って見せるデッサンやデジタル作画を練習し、作品集を整える。
  3. 進路を選ぶ大学・専門学校でデザインを学ぶ道も、独学で作品を制作する道もある。資格は必須ではない。
  4. 仕事の経験を積む制作会社などで働く、個別案件を受注する、企画に参加するなどして実績を重ねる。
  5. 独立と契約を学ぶ開業する場合は受注・権利・請求・経費の管理を身につける。

今から伸ばしたい力

  • 観察して形や色を捉える力
  • 絵と文章で意図を説明する力
  • 人の相談を聞いて表現を調整する力
  • 著作権・契約条件を確かめる力
  • ツールの生成結果を検証する力
  • 納期と事業費を管理する力

出典と前提

最終確認日
2026年10月29日

出典

予測の前提

  • 画像生成技術の能力が向上しても全発注者への導入には時間差がある。
  • 制作物の著作権・契約上の責任が今後も重要となる。
  • AIによる省力化の利益が個々の制作者へ還元される割合は一定でない。
  • 広告や出版などの需要は人口・景気・媒体の変化に影響される。

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ラベルの意味や予測の限界は「予測の読み方」で説明しています。