生活サービス

ガソリンスタンドのスタッフ

がそりんすたんどのすたっふ

ガソリンスタンドでガソリン・軽油・灯油を販売し、給油の安全確認、車の誘導、洗車、タイヤやオイルの点検、会計を担当する。セルフ給油所では給油設備の監視や利用者への操作案内も行う。

女性のガソリンスタンドスタッフが、停車中の車の給油口にノズルを差し込み、給油の状態を確かめている。
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はじめに

車にガソリンを入れる場所で、お客さんが安全に給油できるように手伝う仕事です。車の種類に合った燃料をたしかめたり、洗車機を動かしたり、タイヤの空気を調べたりします。自分で給油するお店でも、機械を見守り、困った人に使い方を案内しています。

2050年の見通し

2050年編集部の見立て

2050年の収入が、この職業の今の収入と比べてどう変わりそうかを示します。物価の上昇を差し引いた実質の変化です。

今の年収約385万円平均値・2025年の統計
2050年(物価の上昇を除いて)少し下がる幅:大きく下がる〜少し上がる
収入
給油所の集約とセルフ化で定型作業の人数が減り、店舗間の販売競争が賃金を抑えやすい。ただし地域の燃料供給や整備・充電を兼ねる技能者は評価される可能性があるため、実質収入は小幅減を中心に幅を持たせた。
需要
2024年度末の全国給油所数は27,009か所で減少傾向にあり、電動化で給油回数が減ると人員需要も縮む。地方の燃料供給や複合サービスが残るため地域差は大きい。
人による差
人による差が広がる

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今のガソリンスタンドのスタッフの仕事

今
  • 油種の確認と給油給油口の表示や注文内容からガソリン・軽油を取り違えないよう確認し、給油ノズルを扱う。
  • セルフ給油機の安全監視監視室で利用者の給油状況を確認し、安全が確かめられた操作に給油許可を出す。
  • 洗車機の操作と仕上げ車幅や付属品を確認して洗車コースを選び、洗車後は拭き残しや拭き傷を点検する。
  • タイヤ空気圧・油脂類の点検タイヤの空気圧やエンジンオイル量を確認し、整備が必要なときは担当者へつなぐ。
  • 燃料在庫と会計の照合地下タンクの残量、納品伝票、給油機の販売量、レジ記録の食い違いを点検する。

2050年、仕事はどう分担される?

2050年編集部の見立て

業務ごとに、2050年にだれが主に担いそうかを3つに分けました。職業そのものが「なくなる確率」ではありません。

AI・ロボットが中心

  • 給油機の販売記録と在庫照合 確からしさ:高 タンク計測値と販売データの突き合わせは定型処理で、自動化や異常値検出に向く。

AIと協働

  • セルフ給油の監視支援 確からしさ:中 映像認識が不適切な給油動作を見つけても、設備の安全確認と最終の許可には人の責任が残る可能性がある。
  • 洗車機の状態診断と整備依頼 確からしさ:中 振動や故障履歴の分析は機械が助けるが、車体の形や異音を確認して機械を止める判断は現場に残る。

人が中心

  • 油種取り違えの防止と例外対応 確からしさ:中 車両の表示と利用者の説明が違うときは、給油を止めて現物と注文を確かめる必要がある。
  • 災害時の給油順序と利用者への案内 確からしさ:低 停電時に非常用電源で営業する場合、地域の燃料事情や設備の制約を踏まえた説明と運営が求められる。

2050年の一日

2050年架空の一日

2050年、ガソリンスタンドのスタッフの一日(架空)

山あいの給油所に、夕方の配送車が一台ずつ入ってきた。二十代の奈緒は洗車機の前に置いた三角コーンを片づけ、燃料タンクの残量を画面で確かめる。近くの町には充電設備もあるが、農作業用の機械や古い配送車には、まだ液体燃料が要る。店の仕事は以前より少なくなった給油だけではない。灯油の配達、タイヤの空気圧点検、充電待ちの案内が同じ日課になっている。

配送車の運転手が「いつもの軽油」と告げたが、奈緒はすぐに給油を始めなかった。荷台に新しい機器が積まれ、以前の車とは給油口の位置が違ったからだ。車両の表示を照合すると、今回は電動の補助装置を備えた別の型だった。燃料は軽油でよいと分かり、奈緒はノズルの表示を指で示して確認してから作業を進めた。監視画面には注意が一つ出ていたが、画面の色だけで決めないのが店の約束だ。

そのあと、洗車を頼まれた小型車の屋根に荷物を固定する金具が付いていることに気づく。洗車機のセンサーは通過可能と出していた。奈緒は運転手に金具を外せるか尋ね、外せないと聞くと手洗いの方法を提案した。便利な判定でも、車に触れて確かめなければ分からない形がある。待合所では高齢の客が給油機の新しい支払い表示に戸惑っていたため、奈緒が順序を一つずつ説明した。

閉店前、奈緒は燃料の納品量と販売量を確かめ、設備の点検記録を翌朝の担当に残した。自動の記録は正確でも、誰に何を説明し、どの作業を見送ったかは、数字だけでは伝わらない。夜道を走る車のライトが遠ざかるのを見ながら、奈緒は明日の灯油配達の順番を地図に記した。

収入

平均の年収だけでは、その仕事の収入は分かりません。働き方や経験、地域、独立しているかどうかで大きく変わります。

今の年収

今統計

約385万円(年収・平均値)

調査
令和7年賃金構造基本統計調査(job tag掲載の年収)
調査年
2025年
対象
job tag「ガソリンスタンド・スタッフ」に対応づけられた「ガソリンスタンド店員」等の職業分類の雇用労働者
税・賞与
税・社会保険料を引く前、賞与を含む
  • job tagの全国年収384.8万円を円換算した値で、正社員と短時間勤務者の個別の収入額を示すものではない。
  • セルフ監視、フルサービス給油、洗車・整備受付など担当業務や店舗の規模に差がある。
  • 早朝・深夜シフト、地域の最低賃金や正社員・アルバイトの雇用形態で実際の賃金は変わる。
  • 自営の給油所経営者の売上・事業所得をこの雇用者の年収と同一視できない。

収入を動かすもの

2050年編集部の見立て

AIで仕事が速くなっても、収入が上がるとは限りません。何が収入を押し上げ、何が押し下げるかを並べました。

  • 乗用車の電動化と燃料販売量下がる方向

    電気で走る車が増えると、ガソリンを入れるお客さんは減りやすくなります。

    大人向けの詳しい説明

    燃料需要の変化は地域の車両構成や更新速度により異なるため、全国同時の閉店とは見込まない。

  • セルフ給油の監視と省人化下がる方向

    機械がお店の様子を見守る仕事を助けると、少ない人数でも運営しやすくなります。

    大人向けの詳しい説明

    安全規制と人の確認がどの程度必要になるかによって、遠隔監視・自動判定の省人化効果は変わる。

  • 整備・洗車・充電サービスへの転換上がる方向

    給油以外にタイヤ点検や充電の案内もできる人は、仕事が増えるかもしれません。

    大人向けの詳しい説明

    サービスの収益性と技能の組み合わせが賃金を左右するため、売上の増加がそのまま従業員給与に回るとは限らない。

  • 災害時の燃料供給拠点どちらにも動きうる

    停電しても燃料を届けられるお店は、地域で大切な役割を持ちます。

    大人向けの詳しい説明

    自家発電設備を備える住民拠点SSのような役割は残るが、設備維持費と自治体・事業者の負担が収入の制約になる。

2050年の3つのシナリオ

2050年編集部の見立て

未来の収入はひとつの数字では言えません。条件ごとに分けて、どうなれば収入がどう動くかを考えます。

  1. 燃料需要が減り店舗が集約

    条件乗用車の電動化と店舗集約が進み、給油の来店回数が減る。

    起きそうなこと給油専任の職は減り、複数店舗を少人数で運営するため収入は上がりにくくなる。

  2. 地域の複合サービス拠点になる

    条件灯油配送、整備受付、充電、災害時の燃料供給を一体運営する。

    起きそうなこと給油以外の知識がある担当者の仕事は残り、複数技能への手当が収入の下支えになる。

  3. 低価格競争が強まる

    条件セルフ化と無人販売が進む一方、残る店舗間の価格競争が激しくなる。

    起きそうなこと人手をかける接客サービスの採算が厳しくなり、短時間勤務が増える可能性がある。

働き方と暮らし

2050年編集部の見立て

人手は足りる? 余る?

資源エネルギー庁が2025年7月に公表した2024年度末の給油所数は27,009か所で、すでに給油所の減少が続いている。2050年に乗用車の電動化が進めば、給油だけを担当する人手の需要はさらに減りやすい。セルフ方式の監視や会計の自動化も、店舗あたりの必要人数を抑える可能性がある。

一方、地方の配送車や作業機械、灯油、災害時の燃料供給には地域差があり、給油所が一斉に不要になるわけではない。充電案内や点検、整備受付まで担う人の需要は残るが、職種全体では今より減る方向を中心に見込む。

働き方

幹線道路沿いのセルフ給油所、フルサービス店、郊外の小規模店舗などで働く。給油機とタンクを管理する作業があるため現地勤務が基本で、来客が多い朝夕は車の誘導や会計が重なる。正社員だけでなく、アルバイトや短時間勤務の人も多い。

営業時間に合わせた交替勤務になり、早朝や夜間、土日祝日の出勤がある。危険物を扱うので、洗車や給油の作業速度よりも、安全確認の手順を守ることが優先される。地域によっては灯油配達や防災対応が追加される。

この仕事に近づくには

今

進路と資格

  1. 高校卒業後などに給油所へ就職入職に必須の学歴や資格はなく、販売会社や給油所に採用されて給油機の扱い、接客、安全確認を学ぶ。
  2. 危険物取扱者資格を学ぶガソリン等を扱う職場では国家資格の危険物取扱者、とくに乙種第4類などが役立つ。資格があれば施設の保安業務の担当範囲が広がる。
  3. 洗車・整備受付の担当を広げるタイヤや油脂類の点検を覚え、必要に応じて自動車整備士の資格取得や整備部門への異動を目指す。

今から伸ばしたい力

  • ガソリンと軽油など油種の違いを確認する力
  • 給油機・地下タンクの警告表示を読み取る力
  • タイヤ空気圧とオイル量の基礎的な点検技術
  • 車の誘導で歩行者と車両の動きを同時に確かめる力
  • 給油機の操作に戸惑う人へ手順を順番に伝える力

出典と前提

最終確認日
2026年11月2日

出典

予測の前提

  • 乗用車の電動化が進む一方で、燃料を必要とする車両と地域が2050年も一部に残る。
  • セルフ設備の監視方式は安全規制と設備更新の費用によって導入速度が異なる。
  • 整備・洗車・充電などへの事業転換の利益が、従業員の賃金に分配される割合は一様ではない。

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ラベルの意味や予測の限界は「予測の読み方」で説明しています。